告別式の時黒住教の先生がお父さんの写真を見て、いい笑顔、でも寂しそう、と仰って涙を流された。
お父さんとは言葉はあまり交わさなかったけど、
お父さんは娘たちのことを本当に大事にしてくれていたと思う。
真央の出産の時、精神的に支えてくれたのはお父さんの優しさだった。
でも、その裏でお父さんは苦しんでいた。
家族としてもっと支えてあげることができなかったのかな。
お父さんの苦しみをちょっとでも和らげることはできなかったのだろうか。
一回お父さんが広島に来た時、うちに遊びに来てくれた。
あの時泊まってって。と言えなかった。
生活リズムが狂うのが嫌で遠回しに泊まらないでと言っていた。
お父さんはしんどかったんだと思うけど、この子には家庭があって迷惑をかけてはダメだ、と思ってたんだと思う。
本当に申し訳ないことをしたと思う。
お父さんにできる数少ないほんの小さな小さな恩返しすら出来なかった。
あそこで泊まっていって、と言えたらお父さんは喜んでくれただろうにな。
お父さんのためになにも出来なかった。
なにをしていいのかも分からなかった。
できることもしなかった。
してもらうばかりだった。
なにもしてあげられなかった。